公益社団法人 日本スカッシュ協会

トップ選手紹介ナショナルチーム

2023.06.16

<第22回アジア選手権個人戦・大会レポート⑥ 大会4日目> 

日本人初のアジア選手権ベスト4入りをした渡邉選手が最大のライバルを相手に初の決勝進出をかけて挑みました。
また、Special Plateの準決勝に挑む安成、緑川の両選手でしたが、緑川選手は対戦相手が怪我の為にW/Oとなり決勝進出を決め、安成選手は昨日フルゲームで林選手を撃破した韓国選手との対戦となりました。
<Men‘s Special Plate SF>
安成- Dongjun LEE (KOR)
0-3(10-12.17-19.8-11)
昨日、林選手と60分越えのフルゲームを制して勝ち上がってきたLee選手ですが、身体には少なからずダメージが残っているはずなのに気力で昨日と同様にしっかりと動いてきました。
序盤、安成選手もしっかりとラリーを作ってお互い一進一退の攻防となりましたが、テンポの速い打ち合いから安成選手のリズムが単調になってしまったのと中盤以降ミスが増えたことで競り合いながらも落とします。
また、バックハンド側からのクロスドライブが甘くなったのをボレークロスで切り返される状況が多くみられ、これが後に響いてくることになりました。
そして、2ゲーム目。
3-3の場面でLee選手の膝が安成選手の脹脛を直撃し約10分間の中断がありました。
その際のダメージが思いのほか大きく、ここから他の部位にも負担が大きくかかってしまったのは想定外の出来事でアンラッキーだったと思います。
しかし、そこからお互いに気持ちを前面に出すプレーの応酬で安成選手がタイブレークに持ち込むと、リードしては逆転して、逆転し返すを繰り返し続け気づけば17-19の大接戦となりました。
惜しくも取れなかったですが、アクシデントの後も気持ちをしっかりと保ちラリーできていたのは素晴らしかったと思います。
0-2で後がなくなった3ゲーム目。
ここに来て序盤から打たれていたボレークロスがジャブの様に安成選手の足を削り、徐々に足がでなくなりミスが増えました。
結果として敗れはしましたが、課題も浮き彫りになったのでその部分をしっかりと受け止めて改善しなくてはいけないと思います。
ただ、それでも最後まで気迫を前面に出し立ち向かった事は今後の代表選手として頼もしくあり、更なるレベルアップを期待させる内容だったと思いますので今後に期待しましょう。
<Women’s Special Plate SF>
緑川-Jiyun Lee (KOR)
W/Oの為、不戦勝。
<Women’s SF>
渡邉- Sivasangari SUBRAMANIAM (MRA)
0-3(9-11.12-14.8-11)
まず試合直後の率直な感想としては…「悔しい」しか出てこなかったですね。
渡邉選手が切り開いてる先には何にでも“日本人史上初”がついてまわるし、今大会の第一シードというのも相当なプレッシャーがあったと思います。
勿論、私を含めた日本のスカッシュ関係者が期待をしてしまうし、渡邉選手にそうなって欲しいと心から思うが故にプレッシャーを負わせてしまうことになるジレンマですよね。
その重圧の中、アジアチャンピオンへ避けては通れない最大の相手と対戦でした。
序盤から動きが固く、ボールへのリアクションにキレがみられない状況からスタートします。
リアクションが遅れる分、突っ込みすぎてしまったり体制が整わずショットもコントロールがブレてしまい素早く攻撃的に仕掛けてくるSivasangari選手に先手を取られてしまいました。
ドライブのコントロールが甘い分、ボレーでカットされたり、少し浮いたところを絶妙なタッチで落とされてしまいます。
また、渡邉選手の力強いドライブを抜群のタイミングでクロスロブを使いかわしてくるあたりは、攻守のメリハリが効いていてお手本のようなゲームメイクでした。
渡邉選手はその状況の中でもゲームを立て直そうとしていましたが、身体全体の力みからショットに伸びがなくボールが短くなってしまった事でこのゲームを競りながらも落としました。
2ゲーム目に入り、少し高さを使うボールが増え相手を後ろに下げる機会が増えました。
それにより相手のミスを誘発でき得点を重ねれましたが、フロントコートへのアタッキングの機会はいつもより余裕がなく、逆に先手を取られるシチュエーションが多かった為、バックハンド側のフロントコートで特に崩される姿が多かったですね。
それに、いつになくミスも多かったことでこのゲームも落とします。
3ゲーム目に入ってもその流れは大きく変えることが出来ず終盤までは競るものの、あと一歩のところでミスが出てしまい、目指していた目標には届かない結果となりました。
全体的に渡邉選手の100%を出し切れていない試合内容だったので本当に悔しい結果ですが、次なる対戦に向けて改善点や収穫も多く、今後フィードバックして9月のアジア大会でこの悔しさを晴らしたいと思います。
チームマネジャー&コーチ  松本淳
【香港スカッシュ協会公式FB】※ストリーミング配信はここから
https://www.facebook.com/HongKongSquash
【大会公式HP】※試合結果はここから
https://www.hksquash.org.hk/…/tourna…/detail/id/109.html

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