<第15回東アジア選手権(中国・海寧):大会レポート③>
Day3
まずは予選Pool最終戦の台湾との一戦です。
第1試合、昨日同様に佐野ジェイソンからスタートします。
昨日の試合の反省点を意識しながらミスを少なくし、ディフェンスからリズムを作りました。
危なげなく2ゲームを先取しますが、後が無くなって集中力が増した相手に対し、序盤からミスを繰り返してしまった事で大きなリードを許してしまいこのゲームを落とします。
4ゲーム目は、再度、ミスしない事をシンプルに意識してゲームを進め3-1で勝利となりました。
第2試合の佐野キャサリンも序盤から落ち着いてミスを少なくラリーを展開出来ていたので終始危なげない試合内容でした。
昨日のプレーからもムーブメントに課題は残りますが、ショットセレクションとショットのキレはとてもクオリティが高いので午後の香港戦が楽しみです。
チーム2連勝で迎えた第3試合。
安成が試合を決めるべく出場します。
長身で変則的な動きと一発狙い的なラリーをしてくる相手だったので始まる前から面倒な試合になりそうだなと感じてはいました。
序盤から安成がリズムをつかめずミスを繰り返してしまいリードされる展開になります。
しかし、我慢しながら流れが好転する機会を待ち徐々に差を縮め、しっかり要所を抑えゲームを取るとそこから次のゲームも抑えます。
3ゲーム目もより一発狙いになった相手に対し、冷静に対処したことで勝ち切りました。
チームの勝敗が決まった後の試合となりましたが4試合目に高橋が登場します。
今日はヒッティングタイプの相手に対し、シンプルなゲームプランでしっかりとラリーを展開してコートを広く使えてました。
ハードヒットはしてくるが、スタミナとフィットネスはそこまでない相手だったので動かし続ける事でミスをさせることが出来たのも勝因の一つだったと思います。
最後は池田が登場します。
池田の相手もジェイソンの相手と同様にベーシックなプレイヤーでした。
そうなると池田のスピードが完全に上回り、ディフェンス面、オフェンス面共に危なげない展開となりました。
今大会は出場順が固定されている為、池田のポジションは勝敗が決まっているorディサイデイングになってしまうのでモチベーションの維持が難しいポジションではあると思います。
しかしながら、しっかりとチームの為に準備してくれていることは試合内容からも見て取れるので良い所だなと感じました。
【日本 対 台湾】
5-0
M3 佐野ジェイソン 3-1
W2 佐野キャサリン 3-0
M1 安成翔太 3-0
W1 高橋くるみ 3-0
M2 池田悠真 3-0
無事に準決勝進出を果たしたTEAM JAPANは香港と対戦しました。
第1試合の佐野ジェイソンはここまでチーム最多の12ゲームを戦っており、若干の疲れも見えてはいました。
特に格上の香港相手だとどうしてもラリーのペースが吊り上げられてしまい、前のポジションを取られる時間も長くなってしまった事で削られたのも痛かったです。
持ち前のピックアップで何とかラリーを続けようとしますが、拾った後のボールがルーズになり失点するケースが目立ちました。
2ゲーム目以降もミドルコートのポジションを取る為にボレーカットの回数を増やしたいのですが、高さをしっかりとコントロールして抑えの効いたショットを撃ち込まれ中々前に立てなかったのも敗因の一つに感じます。
最後は地力の差を見せつけられる展開で敗戦となりました。
第2試合の佐野キャサリンもハイペースの展開と珍しく弾むグラスコートのコンディションに中々マッチさせることが出来ずスタートから苦戦します。
香港特有のテンポの速いラリーからルーズボールが出ると即アタッキングが来る展開に対し、ゲームを落ち着かせることが中々出来ない時間が続き後手に回りました。
ショットセレクションは悪くないのですが、それ以上にポジショニングとピックアップへのリアクションが遅れやすいので主導権を握り切れず、前のポジションを相手にキープされる時間が多かったことで動かされ過ぎてしまったのは辛かったです。
昨日もそうですが、ハイペースの相手に対して入り込みすぎてしまいミスを誘発してしまうのは本当にもったいないと思うので、ロブやニックを狙った3ウォールボーストとかで目先を変えたりペースコントロールできるスキルがつくと面白うと感じました。
結果は0-3ストレートでの敗戦です。
チームとして後が無くなった第3試合の安成ですが、上の2人と同様に主導権を握られる苦しい展開となりました。
過去に3度対戦した経験のある選手ではあったのですが、早めにクロス系のショットで横に振られる展開からボレーでフロントコートに攻められ動かせれてしまいます。
単純にワンラリーのスピードなら安成もついては行けるのですが、それが連続でのラリーとなると、ゲームの終盤に向けって粗さが目立ってしまいゲームをコントロールされてしまいました。
このレベルになるとある程度リスクのあるショットも使っていかなくてはいけないのですが、結果的にそれがミスにつながってしまい点差に直結しているのが惜しい所ではありました。
やはり、格上の選手と対等なラリーをし続ける為にはベースラリーの長さ、高さのクオリティがもっと出せる様にならなければいけないのが安成にとって急務な課題だと感じました。
善戦はするもののゲームを奪う所までは行かず0-3での敗戦となりました。
準決勝以降はチームの勝敗が決した時点で試合終了となる為、高橋、池田の両選手は試合がありませんでした。
今大会もTOPシードである香港には力及ばずの結果で悔しく思います。
単純にまだまだ地力の差が大きく、焦らせることすらできなかったと思いますが、各選手達がこの敗戦を真摯に受け止めフィードバックして次につなげていく事が大事でしょう。
あっという間でしたが、明日が大会最終日。
3位決定戦で地元の中国と対戦します。
今日も中国の試合は多くの観客が応援して盛り上がっていたので、完全アウェイが予想されますが、各選手がしっかりと勝ち切りメダルは死守して帰国したいと思います。
【日本 対 香港】
0-3
M3 佐野ジェイソン 0-3
W2 佐野キャサリン 0-3
M1 安成翔太 0-3
【明日の試合予定】
3位決定戦
日本 対 中国 9:30~(日本時間10:30~) Court2
※ストリーミング配信については配信が無く、SNS等が制限されている為配信が出来ません。
監督 松本淳