公益社団法人 日本スカッシュ協会

ニュース

2019.05.03

ナショナルチーム

アジア選手権個人戦・大会2日目レポート 

大会2日目は男女の3回戦が行われました。
 
<男子:Round3>
机龍之介 lost  Saurav Ghosal(IND)【1】 0-3 (5-11.8-11.3-11)
今大会第1シードのGhosal選手は現在PSAランキングで10位。
身長は167㎝と参加選手の中では小柄ですが、強靭なフィジカルを備えておりクイックネスな動きとキレのあるショットを持ち合わせています。また、机選手のバックハンドと同様に左手を右腕に沿えるような打ち方をすることでも有名な選手です。
ゲーム開始から1分を超すロングラリーが何度もあり、スコアの進みが重たいスタートでした。
序盤から相手のスピードに振り切られることなくしっかりとラリーは出来ていたと思います。
しかし、単純に早い展開で打ち合っているだけでは全く相手が崩れてくれず、何とか状況を打破しようと仕掛けるとミスに繋がってしまってました。
スピードについていけてラリーは出来ているのに、それだけでは何にも起こせないこの状況を変えるためには自分から積極的に展開を動かす事が必要になるのですがGhosal選手のレベルだと、例え瞬間的に崩したとしてもたった1本のストレートロブでその状況をリセットしてくるショットのクオリティを持っているので、それを継続し続けるクオリティのショットが必須だと痛感しました。
昨日の試合でも実証されているように、決して机選手が弱いわけではなくここから先のレベルと対等に戦っていくには、より無駄のないムーブメントとショットのクオリティを身に着け、結果的にメンタル的な部分でも優位に立てる自信をつけれれば違う結果を期待できると思いました。
 
<男子:Round3>
遠藤共峻【16】 lost  Yuen Chee Wern(MAS)【8】1-3 (12-10.5-11.9-11.0-11)
遠藤選手の対戦相手はPSAランキング43位のYuen選手。
昨日と違って序盤から凄くゲームに集中出来ていて、動き出しのリアクションも良いスタートだったと思います。
遠藤選手らしく、バックサイド側のストレートラリーからのボレーカットでリズムを作り自分から積極的にゲームを動かせてました。
その結果、Yuen選手のミスと遠藤選手のキレの良いクロスニックなどで競り合いをモノにでき1ゲーム目を先取します。
2ゲーム目に入り、Yuen選手もロブなどを効果的に使いはじめ、フロントコートからのドライブの速度を急激に上げてきて為、1ラリー中でも大きくペースが変わる難しい展開が増え始めました。
ラリーのクオリティでは負けていないのですが、少しずつ遠藤選手の仕掛けたショットがティンを打ってしまったのと、微妙な判定でストロークを取られてしまいこのゲームを落とします。
3ゲーム目に入っても動きのリアクションは良くゲームの流れも遠藤選手にあったと思います。
しかし、Yuen選手がディフェンスをしっかり固めてきたことで、打開するために仕掛けた遠藤選手のショットの半数以上がミスになってしまいあと一歩のところで逃げ切られてしまいした。
私が付けていたチャートでは遠藤選手のミスがらみの失点が10個と多く、逆に9得点のうちの7得点は遠藤選手のウイニングによるものだったので本当に紙一重なゲームだったと思います。
3ゲーム目の接戦をモノにできなかった事で、少しずつ集中力が低下した事と疲れも同時にあったことで最終ゲームは立て直すことが出来ずにマッチオーバーとなりました。
かなり僅差な試合をしていると、3ゲーム目を取れていたかどうかで気持ち的な余裕やモチベーションは違ったと思いますからチャンスのあった試合内容だったとは思います。
あの1球、あの1点…といった具合に言い出したらキリがないのですが本当に少しの差が勝敗を分けるのだなと思い知らされた試合でした。
 
これで、机、遠藤の両選手がベスト16で敗退となり今大会を終えました。
正直、机選手はドローの不運もあったとは思いますが、しっかりとシードバックして今後の可能性を感じさせてくれました。また、今後の目指すべき課題やクオリティを体感できたのは大きな収穫だったと思います。
遠藤選手も世界のTOP50と勝つか負けるかの勝負がしっかりと出来ていましたし、昨今のプロツアーでの経験が生きていると感じる内容でした。
今年はまだシニアの男子の遠征が幾つか予定されてますので、その際にも今回と同様以上のパフォーマンスを見せてくれることを期待してます。
 
<女子:Round3>
渡邉聡美【9】 bt  Tong Tsz Wing【8】3-0 (9-11.5-11.9-11)
Tong選手はPSAランキング49位。
香港の他の選手に比べハードドライブでしっかりと打ち込んでくるのが持ち味の選手です。
渡邉選手との直近の対戦では2‐3でTong選手が勝っています。
プレースタイル的にもお互い速いペースでの打ち合いが得意な選手同士でしたから今回もかなりの接戦が予想出来ました。
1ゲーム目の序盤、今朝の練習や試合前に話していた対策がしっかりと嵌り、5点差ほど大量リードするロケットスタートをみせます。
しかし、課題のミドルコートからの安易なドロップミスをしたことから、一気に流れが相手にいってしまい中盤で追いつかれました。
それでも序盤からどこか動きのリアクションにキレの無かったTong選手に対し、朝の練習で意識して打っていたバックサイドのショートドライブが効果的に決まり競り勝ちます。
2ゲーム目に入る前に修正点を確認し、置きに行ったような中途半端なショットはやめてしっかり振り切ろうと明確にしたことで、完全にペースと流れを引き寄せれました。
前のゲームで効果的だったバックサイド側のショートドライブに対し、このゲームはフォアサイドを多く使えたことで相手が対応しきれず効果的に得点出来ていましたね。
良い流れのまま3ゲーム目に入ったのですが、序盤から相手のラッキーなショットや渡邉選手のミスなどで思いのほか点差が開かない状況になりました。
渡邉選手はキレの良いショットで得点しているのに対し、点差が思っているほど開かない状況というのは本当に気持ちが悪く、ゲームの流れが変わりやすい状況のサインです。
特に2-0リードの場合、相手は後が無くなった状況でディフェンスへの意識が高くなるので今まで決まっていたものが決まらなくなり、必要以上に狙ってミスに繋がったり、ちょっとした集中力の低下からリズムを手放し傾向が多く見られるので注意が必要になります。
今日の試合でも中盤以降に1ゲーム目と同様の安易なボレーミスから嫌な空気感になり少しヒヤッとしましたがこのゲームを気持ちで切り抜けベスト8進出を決めました。
ゲームカウントは3-0のストレートですが、少しのミスや流れから逆の結果も想像できる試合内容でしたので明日に向けて気持ちの修正は必要と感じました。
明日のベスト4をかけたQuarterfinalsは地元マレーシアで第4シードのLow Wee Wern選手との対戦になります。
渡邉選手が練習拠点を置くペナンの同じコートで練習し、同じアロンコーチに師事されています。
お互い手の内を知っている者同士、やり難さもあるとは思いますが、それを打破できる最高のプレーを期待したいです。
 
帯同コーチ 松本淳
 
《5月2日の試合予定》
<女子:Quarterfinals>
渡邉聡美【9】 VS Low Wee Wern【4】(MAS)  15:00~(16:00~)GC
 
<女子:Consolation Quarterfinals >
杉本梨沙 VS Lin Chiao Chi(TPE)12:15~(13:15~)Ct.10
この試合に勝った場合、17:00~(18:00~)Semifinalsがあります。
 
※【】内はシード、()の時間は日本時間です。
※試合はマレーシアスカッシュ協会のフェイスブックページ(SRAM)でライブストリーミング配信されてます。
https://www.facebook.com/DLLSports/

写真提供:マレーシアスカッシュラケット協会

写真提供:マレーシアスカッシュラケット協会

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