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2024.07.08
ナショナルチーム
アジアダブルス選手権大会(マレーシア・ジョホールバル):大会レポート⑥
<アジアダブルス選手権大会(マレーシア・ジョホールバル):大会レポート⑥>
大会最終日、朝から女子ダブルスの最終戦が行われる予定でしたが、対戦相手のインドネシアペアに怪我人が出て、不戦勝となりました。
これにより、TEAM JAPANの全試合が終了し、大きな結果としては男子ダブルスの遠藤&林ペアが銅メダル獲得と初参加の中、本当に息の合った素晴らしいプレーで好成績を残してくれました。
特にダブルエントリーしていた選手達は試合数が10試合を超え体力的にも大変だったと思いますが、その中でも、今大会で一番輝きを放っていたのはレフティーモンスターの林選手でした。間違いなくこの遠征のMVPは林選手だと思います。
男子ダブルス以外のカテゴリーでも日に日に各選手がダブルスにアジャストし、ダブルスというゲームを理解することでレベルアップしているのを実感し、もう少し事前に時間と経験があればとも思える内容でした。
男子ダブルス以外はTOP4を逃しましたが、今回の派遣の目的でもある経験を積むという事に関して大きな収穫を得れたと感じました。
初開催となったアジアダブルス選手権に参加し、ダブルス競技のみで4日間を戦ってきましたが、改めてダブルス競技の難しさと奥深さを知る事が出来ました。
まず、難しさの点では個のレベルも必要ではあるが、それ以上にペアのコンビネーションが大事であるという事。そして、シングルスとは違ったショットセレクション、コースの打ち分け、ショートモーションでのパワーショットなど、普段とはかなり違ったスキルが必要になってくると感じました。
奥深さという点に関しては、ショットを打っていない側のプレイヤーが、ショットを打ってくる味方に対してポジショニングやスペーシングを上手く合わせることで、スクリーンをかけるようなプレーも目立ち、広い視野と相手と味方のプレーの先読みをする技術も必要だなと感じた点です。
上記で書いた要素を各プレイヤーが習得するためには、やはり、練習しか無い訳で、その為にはまずダブルスのコートが必要不可欠というのが今の日本スカッシュ界の一番の弱点でしょう。
今大会で前日練習含め、5日間ダブルスをプレーしただけでも見るからに成長しアジャストしていく選手達だったので、事前にダブルスで必要なショット練習やシングルスからダブルスへのフィーリングの変更が出来ていれば更なる好成績も見込めたのではないかと思えました。
日本スカッシュ界のダブルス競技の目標としては、再来年の名古屋アジア大会でのミックスダブルスになる訳ですが、そこまでに残された時間と機会は多くは無いと思います。
しかし、シングルス競技と違い個よりもペアのコンビネーションが優先される競技において、メダル獲得のチャンスは大いにあると確信出来ます。
その為に、更なる遠征派遣や海外合宿なども視野に入れ、可能な限り機会を増やして本大会に向けて準備していきたいと思いますので、TEAM JAPANの新たなチャレンジにご期待ください。
チームマネージャー&コーチ
松本淳
《最終結果》
・男子ダブルス 優勝:インド,2位:マレーシア,3位:日本/香港
・女子ダブルス 優勝:マレーシア,2位:マレーシア,3位:香港/香港
・ミックスダブルス 優勝:インド,2位:香港,3位:インド/マレーシア
《TEAM JAPAN最終結果》
・男子ダブルス(遠藤/林) 3位/9ペア 銅メダル獲得!
・女子ダブルス(杉本/林) 6位/9ペア
・ミックスダブルス(安成/佐野) 9位/15ペア
・ミックスダブルス(林/杉本) 13位/15ペア