公益社団法人 日本スカッシュ協会

ニュース

2023.06.09

ナショナルチーム

<第22回アジア選手権個人戦・大会レポート⑤  大会3日目> 

大会も中日を迎え、メインドローではベスト4をかけて高シード選手同士の熱い試合が数多く観られました。
その中の一つには勿論、大会第1シードの渡邉選手も含まれており、地元香港のTsz Wing TONG選手と対戦しました。
また、Special Plateにまわった林、安成、緑川の3選手も力差がない相手との試合が続くので1試合も気を抜けない戦いが続きます。
<Men‘s Special Plate 2R>
林 - Dongjun LEE (KOR)
2-3(11-8.12-10.8-11.10-11.7-11)
韓国の代表選手の中ではあまり見かけたことのない選手で情報があまりなかったのですが、高身長で見るからにパワーのありそうな体系の選手だったので警戒はしていました。
また、この試合ですが、安成選手と同時間帯に始まった試合で、その後も続けて緑川選手の試合だったの為、私はセコンドに入れず見ることが出来ませんでした。
応援に入っていた渡邉選手と宮内トレーナーの話によると、スタートから激しい打ち合いでの展開となり終始シーソーゲームの白熱した試合展開だったそうです。
試合が後半になるにつれて、林選手の足の裏に500円玉大のチマメが出来てしまったそうで、最後は思うように足が出せない中で全力を尽くしたが、あと一歩届きませんでした。
今大会は思ったようなパフォーマンスが出せなかった林選手ですが、9月のアジア大会では林選手の活躍次第でメダルに届くか届かないかも関わってくると思います。
今大会で出た反省点と改善点をしっかりと受け止め、数か月間でレベルアップしてもらいたいと思います。
安成- David William PELINO(PHI)
3-0(11-8.11-5.11-6)
対戦相手はフィリピンの2番手の選手で、小柄ながらキレのいいドライブと小刻みなステップでワークが鋭い選手でした。
今大会はベースラリーの入りはとても良く、身体の動きも本人の印象より外から見た感じは悪くなかったと思います。
相手のプレースタイルはどこからでも先に仕掛けてくるタイプだったので、まずはしっかりと我慢しながらラリーを作ることで相手のミスと流れの中からドライブ系のショットで得点は取れていました。
しかし、フロントコートでのフェイント等の使い方が上手く、タメを作られてからのショートドライブで失点していたので2ゲーム目以降はその部分をしっかりと修正していました。
それによりミドルコートでの失点が減ったのと、ミスの多い相手に対して、丁寧にラリーを作ったことできっちりと得点がもらえていましたね。
2-0UPで迎えた3ゲーム目に入ると、自分のペースを乱さずにラリーを続けた事で、相手の足が止まりだしフロント、バックと効果的に得点でき勝利しました。
このレベルの相手に対し、昨日同様ラリーの中で我慢することをし、その見返りとして相手のピックアップが徐々に遅れはじめ安成選手が終始主導権をもってコントロールできたのは大きな成長だと感じます。
明日は林選手との激闘を制した韓国のDongjun LEE選手との対戦となりますが、林選手の分まで背負って勝利してもらいたいと思います。
<Women’s Special Plate 2R>
緑川-Dongju SONG (KOR)
3-2(11-7.8-11.7-11.11-7.12-10)
韓国の代表メンバーでしっかりとしたドライブラリーとレシーブやミドルコートから積極的に攻めてくる攻撃的なプレイヤーでした。
序盤からお互いしっかりとドライブラリーをつくり、その中で甘くなったボールをしっかりと決めるといった同じタイプの展開になりましたが、その中でも緑川選手が落ち着いてミスなくプレー出来ていた分、このゲームを取れました。
2ゲーム目に入ると緑川選手のドライブが少しずつ荒れ始め、カウンターのボレードロップやスペースを作られて遠回りさせられる展開で効果的に得点されてしまい、思うように展開が作れなかった分、このゲームを落とします。
悪い流れとフラストレーションを抱えたまま3ゲーム目が始まり、力みが生まれ余計にドライブが荒れてしまった事でこのゲームはスコア以上に何も出来なかったですね。
4ゲーム目に入る前に、渡邉選手から「自分へのフラストレーションは何も良いことない」「相手に勝つために試合してるんだから相手をしっかり意識しなさい」「まずは落ち着くことが大事」とアドバイスを受けたことで、荒れていたドライブが落ち着き始め、それと同時に動きもスムーズになって冷静にこのゲームを取れました。
最終ゲーム、序盤からお互いの持ち味がでて競り合いが続き8-10でマッチボールを握られますが、そこからのラリーも集中力を切らさず落ち着いてピックアップし続けた事で9-10から相手が痛恨の3連続ストロークとなり競り合いを制しました。
内容的には序盤から落ち着いてゲームメイクできればとは思いましたが、しっかり勝ち切れたのは本当に良かったと思います。
明日も韓国のJiyun Lee選手との対戦となり大変だと思いますが、勝ち切ってくれると信じます。
<Women’s QF>
渡邉- Tsz Wing TONG (HKG)
3-0(11-5.11-3.11-5)
自身初のベスト4進出がかかった準々決勝は地元香港のTsz Wing TONG選手。
現香港の代表メンバーの中では一番経験のある選手で気を引き締めて挑みました。
スタートから速いテンポで仕掛けてくるTONG選手に対して、しっかりと分析、対策を考えていた渡邉選手が対応し得意のドライブでプレッシャーをかけ続けながら効果的にミスをもらって得点していけました。
2ゲーム目に入ると1ゲーム目にしっかりと意識付けしたドライブに対して、フロントコートのボールを的確に使用することで効果的に得点しこのゲームも収めます。
3ゲーム目も同様にスキを見せることなくしっかりゲームを締め、自身初のベスト4進出を決めると同時にメダルも確定させました。
明日は決勝進出をかけて渡邉選手とジュニア時代からのライバルであるマレーシアのSivasangari SUBRAMANIAM選手です。
渡邉選手本人も対戦を熱望していたので気合も十分ですし、コンディションも宮内トレーナーのもと万全なので勝ってくれる事でしょう!
応援よろしくお願いします!
チームマネジャー&コーチ 松本淳
【明日の各選手の試合時間】
Men‘s Special Plate SF
安成-Dongjun LEE (KOR) 17:00 C9
Women’s Special Plate SF
緑川-Jiyun Lee (KOR) 18:00 C8
Women’s SF
渡邉-Sivasangari SUBRAMANIAM(MAS)15:00 CC
※記載の試合時間は現地時間です。(日本時間は+1時間してください)
【香港スカッシュ協会公式FB】※ストリーミング配信はここから
https://www.facebook.com/HongKongSquash
【大会公式HP】※試合結果はここから
https://www.hksquash.org.hk/…/tourna…/detail/id/109.html

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