公益社団法人 日本スカッシュ協会

ニュース

2018.09.17

ナショナルチーム

女子世界団体選手権レポート-8 

今日で大会も最終日となり、日本チームは11位をかけてインドと対戦しました。
昨日の試合で腰の具合が悪化してしまった小林選手ですが、朝の段階でハードな動きは難しい状況だった為、苦渋の決断ではありましたが小林選手を抜いたオーダーで挑みます。
最終戦を勝利で終えることを最優先に考えると、今日の出場順が3-1-2だった為、2番手の小林選手を強行出場させて1番手と3番手で取ることもプランとしてはありました。
しかし、来シーズン以降のナショナル編成やインドの2番手と3番手の戦力を多方面から考えた結果、小林選手に変わって渡邉(安)選手を出場させる判断に至りました。
 
<11~12位決定戦・インド戦>
JAPAN  2-1 India
渡邉(安)0-3 Aqarajitha Balamurukan(6-11.3-11.5-11)
渡邉(聡) 3-0 Sunayna Kuruvilla(11-5.11-9.11-9)
杉本 3-2 Tanvi Khanna(9-11.11-5.3-11.12-10.13-12)
 
今日の第1試合は初戦のイングランド戦以来の出場となった渡邉安佑未選手。
試合自体は初戦から間が空きましたが、その間も毎日練習は続けていましたしコンディションも悪くない状況ではあったので試合をする準備は出来てました。
対戦相手のAparjitha選手はジュニア時代に戦績のある選手で、ブランクがある為、今回は3番手登録ですが、2番手の選手とさほど差が無いように思います。
イングランド戦の時に比べ試合開始からしっかりとラリーが出来、決して悪い入り方ではなかったと思いますが、いきなりAparjitha選手のタッチセンスを痛感します。
ベースラリーでしっかり打ってはいるのですが、ドライブがことごとくサイドウォールに当たりボールがルーズになったところをことごとく絶妙なタッチで落とされてしまいました。
2ゲーム目に入ってのベースラリーのコントロールがブレてしまうので、どうしてもフロントコートで失点するケースが多くなってしまいます。
大きなミスの数自体は多くないので、決して悪い内容というわけではないのですが、2ゲーム目も3ゲーム目も同様の展開でほぼ完ぺきに封じられてしまった結果となってしまいました。
渡邉(安)選手の現時点で出来ることを一生懸命やっていたとは思いますが、少なからず地力の差を見せつけられる試合であったことは間違いないですし、今回の経験を元にこのレベルでも対等に戦える力を早くつけてもらい試合になりました。
 
昨日に続き、0-1と相手にリードを許した状況で渡邉(聡)選手にバトンが渡ります。
対戦相手のSunayna選手は派手さは無いながらしっかりとボールをコントロールしてくるタイプの選手で、ここまでの対戦相手の様に注意が必要なレベルの強打ない事は分かっていましたから序盤からしっかりドライブを打ち込んで相手のポジションを下げることを意識してゲームに入りました。
序盤からしっかりと強打を打ち込むことが出来、前後のバランスも良かったので安心して見ていられるゲーム内容でした。
しかし、2ゲーム目に入り、相手がよりペースを落としてきたことで少しずつリズムがズレ始めます。
それにより、バックコートからタイミングの合わないミスが出はじめ失点が増えましたが、フロントコートへのショットのキレが良く要所で得点が出来ていたのでこのゲームも取ることが出来ました。
迎えた3ゲーム目、2ゲーム目にズレ始めたリズムから一気に流れを相手側に持っていかれます。
前半あれだけ積極的に打っていたドライブも速度が上がらず、完全に相手のペースでラリーの主導権を握られたことで一気に5-9までスコアが走ってしまいました。
この時、上手くいかないことでフラストレーションがかなり高まっていたのですが、そこから目標を別の方向に上手く定められた事で事態が解消され状況が好転します。
まず、ラリーのリズムを自分のリズムに戻すことを優先し長さをしっかり出すことにフォーカスできラリーのペースが上がりました。
それによりボレーカットのタイミングも合うようになり、逆転勝利を収めました。
 
最終戦も1-1で3番手に回り、大会の〆を担ったのは杉本選手です。
対戦したTanvi選手もSunayna選手同様にボールをコントロールしてくるタイプの選手で、独特なフォアハンドからのショットが特徴の選手でした。
今大会を通じて杉本選手はボールの長さをテーマに試合に挑んでいました。
その為、1ゲーム目もボールをしっかりバックコーナーに運ぶところからスタートしたのですが、今日はサイドに当たることやショートすることが多くフロントコートで失点するシチュエーションが多く見受けられました。
このボールが思っている以上に飛ばせない要因の一つとして、グラスコートの弾まなさが考えられます。
ボールの反発をガラスが吸収してしまうので、ボール自体のパワーも大事ですが、ドライブの回転量が多くないと思ったようにボールを伸ばすことが出来ないのがグラスコートをプレーする上での注意事項となるのでここは今後の課題だと思います。
2ゲーム目に入り、ミドルコートより後ろからの無駄なミスを少なくするためにロングラリーを我慢し、相手のミスをもらっていく事でこのゲームを奪うことに成功すると、その流れのまま3ゲーム目に突入。
セット間に我慢が大事と話して入っていったのに、渡邉(聡)選手と同様にリズムを崩されまったくボールが後ろに持ってこれない状況になりフロントコートで8失点と苦しいゲームとなりました。
後の無くなった4ゲーム目に再度、ボールの長さと我慢することを再確認し、ラリーのペースが落ちたやり辛い状況の中、必死に我慢を継続し競り合いを紙一重できり抜けます。
最終ゲームもお互い譲らない展開で競り合いながらスコアが進み一進一退の攻防になりました。
ロングラリーが増える中でお互いが良いショットを決めるといった展開で9-9まで縺れ、先に仕掛けた杉本選手のショートボーストがティンを叩き9-10でマッチポイントを握られてしまいます。
しかし、そこから本当に良く我慢し粘りに粘ったことで執念の逆転勝利を収めました。
 
◆総括◆
チームのゲームカウントが1-1のファイナルタイブレーク勝利は本当に手に汗握るエキサイティングな勝利でした。
これにて日本の最終順位は11位となり、前回大会と同様の順位で試合を終えました。
開幕前からTOP8入りを目標に掲げ今日まで選手たちが一丸となって戦ってきましたが、残念ながら目標を下回る結果となってしまいました。
しかし、前回大会で感じた手応え以上に上位チームと戦える手ごたえはありましたし、小林選手を抜いた状態でアジアの強豪であるインドに勝てたことは本当に良い収穫だったと思います。
また、今大会で初の代表デビューした渡邉安佑未選手は、今回得た経験を来年以降のジュニアナショナルチームの原動力に出来る様、成長していって欲しいと思います。
そして、来シーズン以降、渡邉聡美選手と杉本選手を主軸にナショナルチームが再編成されると思いますが、不安を消し去るだけでなく希望が大きくなったと感じれた遠征になりました。
世代が変わると同時に新たな歴史を作る世代が出てくることを切に願いながら遠征の帰路につきたいと思います。
最後になりますが、日本から日頃応援頂いております関係各社様ならびに日本のスカッシュファンの皆様に心より御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
 
監督 松本淳

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