公益社団法人 日本スカッシュ協会

ニュース

2018.09.14

ナショナルチーム

女子世界団体選手権レポート-5 

POOL最終戦は第7シードのニュージーランドとの対戦です。
TOP8入りを目指す日本としては、今大会の大一番といっても過言ではない試合となり、昨日お伝えしたように日本のオーダーはアジア大会でメダルを取ったベストメンバーでこの快挙に挑みました。
今日の対戦順は1-3-2となっており、日本としては最低でも1-1で最後の小林選手に繋げれる様、一丸となって戦いました。
 
<POOLⒷ・ニュージーランド戦>
JAPAN  1-2  New Zealand
渡邉(聡) 0-3 Joelle King (7-11.8-11.6-11)
杉本 3-1 Kaithyn Watts(10-12.11-9.11-8.11-4)
小林 1-3 Amanda Landers-Murphy(4-11.10-12.5-11.8-11)
 
1番手の渡邉(聡)選手は、昨日まで以上に試合前から緊張感漂う空気の中、ゲームがスタートしました。
ここ2試合良いリズムでゲームに入り、スタートから落ち着いてラリーが出来ていたのですが、今日は序盤からJoelle選手のフォアハンドからの早い切り返しにペースを吊り上げられてしまいバタついた展開になってしまい、要所要所でドライブの長さが良く出来ていた分、追いすがることは出来ていましたが、序盤のバタつきから思い切りが悪くミスの数が増えてしまったのは残念でした。
Joelle選手も所々ミスが目立ったゲームだったので余計にこのゲームは悔やまれます。
2ゲームに入り、積極的に行こうと話していた分、アグレッシブな攻めから得点は重ねれました。
しかし、相手のリーチの長さとタッチの速さで徐々にポジションを下げられてしまい中々思うように展開が作り切れなかったのも事実で、このゲームもミドルコートからのミスが4回と多くなってしまい、それがゲームを取れなかった原因になってしまいました。
3ゲーム目も主導権は握られたまま、何とか互角のドライブラリーを展開したんですが、徐々にゲームをコントロールされる展開が多くなり力尽きました。
全体を通して世界のトップレベルのドライブラリーについていく事は出来ていましたし、その中で、自分の展開に持っていくシチュエーションも数多くありました。
ただ、プレッシャーのかかる試合の出だしとしてはちょっとの「力み」と自分への「焦り」みたいなものが、勢いよりも先に来てしまったのが本当に勿体なかったなと感じます。
勢いを自分で作りだし、流れを呼び込むことの難しさを感じた試合内容でした。
 
後の無くなったプレッシャーのかかる2番手の杉本選手。
対戦相手のKaithyn選手は17歳のジュニアプレイヤーです。
まだ、ジュニアの選手なので粗削りではあるのですが、とにかく半端ない身体能力の選手でした。
ゲーム開始からお互いにバックコートでのドライブの打ち合いになり、ラリーの中から点を奪いあう互角の展開で中盤までいきます。
ゲーム間で杉本選手本人も言ってましたが、ちょっと相手に合わせすぎて力んでしまった分、ショットがコントロールできずにミスに繋がってしまいゲームを奪われてしまいます。
1ゲームダウンの嫌な雰囲気が漂う中、ボールの長さを意識し、我慢比べに持ち込んで徐々にリズムをつかみ始めると徐々にフロントコートも使えるようになり競り合いを制します。
3ゲーム目に入ると我慢してラリーを続けていた努力が実を結び、徐々に相手の動きに粗さが出始めミスの数が多くなりしっかりと追加点を加えることが出来ました。
本当に2ゲーム目を我慢し、自分のリズムが来るまで耐えきれたのは日頃積み重ねたトレーニングの成果だったと思います。
完全にペースを握った4ゲーム目は相手の心も折るくらい杉本選手の持ち味が出たゲームで、チームの勝敗を1-1に戻す大仕事を果たしてくれました。
 
史上初のTOP8入りへ希望を繋いだ日本の最終番手は小林選手。
対戦したAmanda選手は左利きで強打が持ち味の選手でした。
1ゲーム目の出だしからAmanda選手のハードドライブに押され、ポジションを下げられる苦しい展開。相手が前のポジションを取るシチュエーションが多い分、バックコートからのアタッキングがことごとくティンを打ってしまいました。
また、グラスコート特有のボールコントロールの難しさからラリーのリズムが作れず、ベースラリーで流れを呼び込むことが難しかったのが主導権を握られてしまった原因だったと思います。
2ゲーム目に入り、そんな全体的にマッチしない状況の中で、少しずつアジャストし流れを手繰り寄せ始めます。
この辺りは本当に経験値があるというか、自分の状況を把握して何とか出来る範囲で何とかする上手さを持っているなと感じました。
後半まで競り合っていく中で、上手く相手のミスをもらいながらこの接戦を制しゲームカウントをタイに戻します。
その勢いのまま入った3ゲーム目、キレのいいショットで幸先よく2ポイント先制するところまでは本当に完璧だったのですが、そこから紙一重のショットがことごとくティンを打ってしまい完全に流れを失ってしまいます。
ここまでベースのラリーでは完全に主導権を握られていて、中々ラリーの流れの中から得点できるケースが少なく、1ショットでの得点ばかりだった為に切り替えがしづらい状況だったと思いますが、1-1になり、相手もここからプレッシャーがかかってくる状況が予想されていただけに、本当に悔いの残るゲームになってしまいました。
後が無くなった4ゲーム目。
序盤からプレッシャーが軽くなった相手のドライブが威力を増し、一方的な展開で中盤を迎えますが、再度キレの良くなったフロントコートのショットを皮切りにドライブとボーストで連続得点を重ねます。
しかし、最後まで追い上げをみせるもあと一歩及ばず無念の敗戦となりました。
 
◆総括◆
アジア大会に続いて、今大会の目標に掲げていた史上初のTOP8入りは残念ながら達成できませんでした。
アジア大会から続く連戦の中で、コンディションをキープし続けることも本当に大変だと思います。
渡邉選手も杉本選手も疲労が溜まる中ここまで全試合に出場し、小林選手も腰に爆弾を抱えながら最後までしっかり戦い抜いてくれている事は本当に感謝しかありません。
2年前にこのメンバーでTOP8のチームと互角に渡り合える手ごたえを感じ、今日の試合でもその時よりさらに現実味を帯びた試合内容だったにもかかわらず、届かなかった現実は今後の日本スカッシュ界の課題を明確に叩きつけられたような感覚に思えました。
大会は今日が折り返しで、明日からは順位決定戦が始まります。
日本の過去最高順位は前回大会の11位。
目標を下方修正するのは本当に悔しいですが、残り3試合を全勝して一桁順位を目指したいと思います。
肝心な明日の対戦は現地時間18:00~(日本時間19:00~)ドイツと対戦です。
 
監督 松本淳

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