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2023.12.18
ナショナルチーム
<男子世界選手権団体2023(ニュージーランド・タウランガ)大会 Day8>
日本チームお疲れ様でした!シード死守!
今日は19位~20位決定戦が行われ、TEAM JAPANの最終戦となりました。
対戦国はアジア選手権等で何度も対戦のあるフィリピンです。
試合順は1-2-3でTEAM JAPANのオーダーは安成→池田→安藤となりました。
第1試合は両国のエース対決でTEAM JAPANはここまで全試合に出場している安成。
ここまで連戦の疲れもある中、フィットネスと上手さのある相手に対し主導権を握りゲームコーントロールしていけるかが最初の課題でした。
しかし、相手が昨日の試合で左ひざにダメージを抱えた分、1ゲーム目のリアクションは悪く主導権をあっさり取れます。
1-0と先行し、この流れに乗って一方的に行くかと思いきや、経験値による予測の上手さと緩急をつけた揺さぶりにく崩され始め思いの外、点数を開かせることが出来ません。
こうなってくると、ショットコントロールと要所の攻め方を知っている相手に対してメリハリの効いた攻撃で振り切られ競り合いを落とします。
1-1の嫌な流れの中、3ゲーム目も4-4からリードを許し苦しい展開のまま6-9とされますが、疲れの見え始めた相手のミスもあり9-10。
ここで相手のリバースアングルが安成の左ふくらはぎを直撃し、判定はレットだったものの数分間のインジャリータイムを挟みます。
これが、疲れの見えていた相手にとって回復の時間となってしまい再開後にこのゲームを奪われると、その流れのまま4ゲーム目も1-6でリードされました。
後が無くなった安成ですが、ここから粘りを見せ逆転し10-9でゲームボールを握ります。
ですが、最後まで粘りを見せる相手に対して課題のドロップでのミスと最後はストレートが短くなったところをカウンターされ惜しくも敗戦となりました。
相手のベンチが勢いづく中、第2試合が始まりましたが、池田が会心のゲームをやってくれます。
試合開始前からここの対戦は池田に分があると思ってはいましたし、ここを落とすとチームとしても厳しくなることを予想していたので、しっかりと仕事をしてくれたことは今後のナショナルチームにおいても大きかったです。
スタートからスピードで上回る池田がドライブラリーでも主導権を握り、プレッシャーをかけていきます。
相手が後方に下がったことで、効果的に相手を動かしながら理想の形で得点できていたので終始安心してみていられました。
特に1ゲーム目は相手に何もさせずにさっくり取ると、2ゲーム目、3ゲーム目もメリハリの効いたプレーでゲームを収めました。
今後の課題としてはバックコートからのクロスが甘くなりカウンターや相手にスペーシングされる場面が目立ったのと、ドロップがサイドにあたり内側に入り易かったりする部分が全試合通して多かった印象なのでその辺りのスキルアップかなと感じました。
ただ、先天的なバネとスピードがあるので、現日本チャンピオンの机と同じようなスタイルをお手本にさらなるレベルアップを期待したいと思います。
池田が勝利したことで勝敗が1-1のタイに戻り、ディサイディングマッチの安藤にチームの勝敗がかかります。
プレッシャーのかかるであろう試合で尚且つ最終戦という事もあり、スタートは硬くなるかなと予想していましたが、その予想が良い方に裏切られます。
序盤は丁寧にゲームを作る事にフォーカスしてスタートしましたが、今日はいつになく全身から自信というか気迫みたいなものを感じる風格があり、ドライブラリーの打ち合いで相手を完全に抑え込みます。
これにより、安藤の方が完全に主導権を握り、フロントコートへのアプローチもいいタイミングとバランスで出来ており会心のスタートとなりました。
この流れのまま2ゲーム目も中盤まで行きますが、相次ぐロングラリーの応酬で安藤もハイペースの中で消耗します。
すると、魔法が解けたかのように安藤から最初の気迫が消え、展開が単調になったり、フロントへのリアクションもミスが目立ちました。
2ゲーム目を失い1-1に戻された3ゲーム目。
双方に少しずつ疲れが見え始めますが、お互い我慢の展開で後半まで一進一退の攻防で進み相手のゲームボールを耐え凌ぎ14-12でこのゲームを死守し、勝負の4ゲーム目へ。
こうなると苦しい所を逆転で凌ぎ切った分、流れは安藤に傾き1ゲーム目の気迫ある安藤が戻ってきます。
ドライブに勢いが戻り、バックコートで相手にプレッシャーを与えると、そのまま逃げ切りチームに勝利をもたらしてくれました。
この結果により第19シードで始まった今大会を最終順位19位で終えることとなります。
”チャレンジ”をテーマに始まった今大会ですが、初戦のナイジェリア戦での惜敗からスタートし、スイス、アイルランドに世界の壁の高さを痛感させられ、それでも各選手の成長を感じられた遠征だったと思います。
先日のアジア競技大会が終わり、2026年の愛知名古屋アジア競技大会とその先にある2028年のロサンゼルスオリンピックに向けてスカッシュのTEAM JAPANも代表選考がより熾烈な争いになっていくと共に層に厚みが増していくのは頼もしいと感じました。
今後もより一層上の結果を求めて”TEAM JAPAN”として選手、スタッフ、サポーターが一体となって目標に向かっていき、日本でスカッシュをビッグウエーブにしていきましょう。
監督 松本淳
【公式HP】
https://wsfmensteams.com/
【ストリーミング配信】https://worldsquash.tv/page/633af81e29bfd849259bf147
【試合結果】
https://wsf.tournamentsoftware.com/sport/matches.aspx…