公益社団法人 日本スカッシュ協会

ニュース

2023.09.28

ナショナルチーム

<第19回アジア競技大会・中国(杭州)Day6> 

スカッシュ競技は団体戦のメダル獲得に向けて山場を迎え、男女とも勝てば準決勝進出に大きく近づく試合で、女子は強豪香港、男子は同じく香港とマレーシアの連戦となりました。
リザーブ選手がいないので、各選手疲労感とも向き合いつつ一戦一戦ベストを尽くして戦って行かなければいけなく、菊池トレーナーも毎日フル回転のサポートをしてくれています。
<女子団体・モンゴル戦>
モンゴルチームは、まだ競技力向上中のチームで日本チームとの差も大きく、全選手3-0ストレートで勝利を収めました。
午後の香港戦に備えて、各選手コンディショニングできる内容となり戦闘準備万全です!
<女子団体・香港>
今大会、TOPシードでここまで全勝の香港を相手にリーグ首位をかけての一戦。
勝てば準決勝進出に大手となります。
第1試合の杉本は今年のアジアチャンピオンのChanとのマッチアップします。
序盤は両者、きっちりとドライブラリーで展開をスタートさせますが、Chanが徐々にクロスを多めに使い早めのサイドチェンジとボーストでゲームを動かしてきます。
杉本も決して悪くないリアクションでピックアップに行きますが、相手のショット制度の高いボーストとドロップの前に苦しめられる時間が長くなってしまいました。
2ゲーム目に入り、強打と早めの仕掛けに対応が間に合わず主導権を渡すと、続く3ゲーム目も一気に持って行かれてしまい敗戦。
落とせない2人目に渡邉が登場し、チームに流れを呼び込みます。
序盤からしっかりと得意のドライブで主導権とプレッシャーをかけボーストと前からのクロスドロップで効果的に得点を重ねました。
若干、力みもあった分、中盤以降にショットが少し荒れましたがゲーム中に修正し気迫あふれるプレーで試合を収めゲームカウントを1-1とします。
ディサイディングマッチとなった緑川の試合。
若干硬さのあるLeeに対し、出だしから悪くないリアクションでピックアップし、ディフェンスからプレッシャーをかけ相手のミスを誘います。
しかし、ショットセレクションに迷いがあり要所でのミスが響き1・2ゲームを落とします。
3ゲーム目に入り、セット間に渡邉と海道コーチからのアドバイスを聞き、開き直れたことで声も出るようになり、動きのリズムもギアが一段階上がるくらい良くなりました。
結果的には力及ばずでしたが、最終ゲームは私が一緒に遠征に行った2年半くらいの中で一番と言って良いくらい良い内容だったと思います。
香港戦は惜しくも1-2での敗戦となりましたが、明日の韓国戦に勝てば二大会連続のメダルが決まります。
絶対に負けられない試合は決まって韓国戦ですが、TEAM JAPANで勝利を勝ち取ってきます!
<男子団体・マレーシア戦>
2/5の準決勝行きチケットをかけた2連戦の1stラウンド。
今日は2-1-3の試合順の為、遠藤→机→林の出場となった。
遠藤は昔から大一番の試合には本当に強く、高い集中力で自分のパフォーマンスを最大限に引き出せる事に、毎回驚かされます。
それくらい今日のゲームへの入りも凄かったです。
中でもドロップの精度が高く、アプローチ良し、カウンター良し。
そして、抜群の予測力と長いリーチで相手のドライブをことごとくカットし完全に主導権を握った1ゲーム目でした。
2ゲーム目に入り、遠藤のドライブの精度が落ちミドルコートで時間とスペースを与えてしまった事で2ゲーム目は失いますが、3ゲーム目にそこもすぐ修正し2-1。
4ゲーム目も中盤まで一進一退の攻防でしたが、相手のクロスドライブの高さが安定しプレッシャーをかけられたのと、フロントコートでのクロスドロップに対応しきれずファイナルゲームへ・・・。
序盤から良いショットで得点は重ねるも相手から中々流れを引き寄せきれない展開で善戦むなしく敗戦となりました。
続く机は今年のアジアチャンピオンのNgとの対戦。
お互い持ち味のスピードを生かし、早い展開のラリーから流れを作るタイプで、序盤からハイスピードのラリーが展開されます。
ドライブの速さだけでなく、ボレーに入る速度、角度のない所からのショットの切り返しなど、毎ラリー目まぐるしく、まさに息つく暇もないくらいの速度です。
1ゲーム目の序盤、机のフロントコートへのアプローチが効果的に決まり、流れを掴みかけますが中盤以降、バックコートから仕掛けたボールのエラーが多く7-11で先行されます。
しかし、2ゲーム目に入りその辺りを修正し、ゲーム全体のバランスを整えた事で、序盤同様フロントコートのショットで効果的に得点できゲームカウントをタイに戻しました。
絶対にリードしたい3ゲーム目。
2ゲーム目の良い流れから終始リードし終盤を迎えますが、相手の良いショットと惜しいエラーによりタイブレークの末このゲームを逆転で失い、その流れのまま4ゲーム目も序盤からリードされてしまいました。
終盤追い上げもみせましたが、結果的に逃げられる形になりチームの負けも決まってしまいました。
3人目の林選手ですが、準決勝進出に絶対に勝たなくてはならない香港戦に備える形で試合をしてもらった為、ストレートでの敗戦となりましたが、その分を香港戦で爆発させてもらいたいと思います。
<男子団体・香港戦>
マレーシア戦に負けたしまった事で、準決勝進出に向けて絶対に負けられない香港戦。
マレーシア戦でフルゲームを戦った遠藤からスタートします。
序盤からマレーシア戦同様に高い集中力でゲームメイクし、フロントコートへ絶妙なショットで得点を重ねリードします。
しかし、中盤からボーストのエラーが目立ち始め、じりじりと差を縮められ9-9で追いつかれると、その勢いのまま9-11でこのゲームを落とします。
スタートから相手に硬さがみられていただけに、このゲームは取りたかったので悔やまれます。
2ゲーム目に入ると硬さが取れた相手のリアクションが良くなり、ラリーのテンポが上がり、徐々に押される展開に…
0-2で後がなくなった3ゲーム目。
押され気味の展開から相手のミスと要所を締めながら追いかける中でバックコートからのドロップのミスが響き、必死の追撃も及ばず敗戦となりました。
男子初のメダル獲得へ、本当に後がなくなった机の試合。
スタートからショットがキレ、一気に抜け出します。
しかし、ディフェンスの良い相手に対し、勿体ないミスもあり終盤追い上げられますが、このゲームは逃げ切ります。
しかし、2ゲーム目に入り、明らかに早めのドロップでの仕掛けと、絶妙なロブのコンビネーションに戦術変更してきた相手に対し対応が遅れます。
元々、2ゲーム目以降にボールが弾みづらく、伸びにくくなるコートコンディションに対しフロントコートでプレッシャーをかけられ、尚且つ、机のスピードを殺しに来るロブでのペースチェンジ敵ながら天晴のゲーム内容でした。
ゲームカウントが1-1と振出しに戻った3ゲーム目。
前のゲーム同様に上下で揺さぶってくる相手に対し、ロブは無理せずかわし、前に立ったところをドロップで崩すといった展開で流れを引き込みます。
この辺りの対応能力は流石でしたね。
ですが、4ゲーム目に入り、再度、早いタイミングでのフロントコートの仕掛けからリズムを与えてしまい、その流れを止めきれず勝負はファイナルゲームへ。
相手からすれば流れも良く、戦術もハマっているのにここでラリーのペースを相手側から一気に上げてきました。
ディフェンスも良く、フロントコートへのクオリティが高かったのに対し、フロントから渾身のハードショットが増え、フロントを警戒する分、ハードショットで崩され、ハードショットを打たれたことでフロントが対応し辛くなるといった理想的な配球と合わせて、ディフェンスはしっかりロブで逃げるメリハリの本当に効いたゲームメイクで6-10でマッチボールを迎えます。
ここから机も負けられない一心で執念の4連続得点で一気に追いつき、10-10で流れを掴んだ瞬間、相手のレシーブのクロスニックにリアクションが遅れ、勝利への糸を断ち切られました。
率直な感想として、2ゲーム目以降、相手の出来が本当に良く机も最善を尽くしたがあと一歩及ばずの試合内容だったので、素直に相手のプレーが素晴らしかったと思います。
これにより、チームの予選リーグ敗退が決まってしまい気持ち的にも難しい3人目。
ディサイディングマッチを心して準備していた林ですが、明日も予選リーグ最後の韓国戦が残っている為、明日に備えた内容での試合となり0-3で敗れました。
残念ながら男子団体でメダル獲得とはなりませんでしたが、男女とも1日2試合の団体戦はスケジュール的にもタイトだった為、菊池トレーナーも矢継ぎ早に試合が終わった選手や宿舎に帰ってから日付が変わるまでケアして頂きました。
選手達も個々でヨガや氷水が入ったアイスバスにつかるなどし、少しでも疲労回復に努めて明日の韓国戦を迎えます。
女子はしっかりと勝ち切って2大会連続のメダル獲得を目指しますし、男子は今後の個人・ミックスダブルスに向け良い流れで挑めるようしっかり準備して一つでも上の順位で終わりたいと思いますので応援宜しくお願いいたします。
監督 松本淳
【試合結果】
女子
Japan beat Mongolia 3-0
(2) Risa Sugimoto beat Bat-Altansukh Uranmandakh  11-2,11-1,11-1
(1) Satomi Watanabe beat Amarmend Uyanga  11-1,11-2,11-3
(3) Akari Midorikawa beat Purevjav Khulan 11-1,11-1,11-0
Japan lost Hongkong China 1-2
(2) Risa Sugimoto lost Chan Sin Yuk  4-11,5-11,0-11
(1) Satomi Watanabe beat Ho Tze Lok  11-7,11-7,11-6
(3) Akari Midorikawa lost Lee Ka Yi  3-11,8-11,7-11
男子
Japan lost Malaysia 0-3
(2) Tomotaka Endo lost Yuen Chee Wern  11-6,4-11,11-4,6-11,6-11
(1) Ryunosuke Tsukue lost Ng Eain Yow  7-11,11-6,11-13,6-11
(3) Naoki Hayashi lost Addeen Idrakie  5-11,6-11,4-11
Japan lost Hongkong China 0-3
(2) Tomotaka Endo lost Leung Chi Hin Henry  9-11,5-11,8-11
(1) Ryunosuke Tsukue lost Lau Tsz Kwan  12-10,5-11,11-5,3-11,10-12
(3) Naoki Hayashi lost Wong Chi Him  5-11,3-11,7-11
【明日の試合】
<女子>
12:00~ VS韓国 C3
<男子>
16:00~ VS韓国 C4

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