公益社団法人 日本スカッシュ協会

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2022.12.13

ナショナルチーム

2022女子世界選手権団体戦大会レポート⑤ 大会3日目 

プール戦も残り2試合、日本チームは夜にマレーシア戦とベスト8入りをかけた大一番です。
日中は昨日と違って練習が可能だったので出場メンバーとリザーブメンバーが2コートに分かれてルーティン練習とフィーディングでのショット練習と夜の試合に向けて十分な調整が出来ました。
今大会は1日1試合で夜に試合という規則的なスケジューリングなので本当に助かります。
マレーシア戦のオーダーは連投の緑川、杉本に疲労が心配ではありましたが、コンディション的に問題ないとのミーティングで話していたので自信をもって杉本⇒渡邉⇒緑川の順で戦いました。
マレーシアチームとも先月のアジア選手権でも対戦した為、メンバーは勿論、戦力も分かっている相手だったのですが、前回は緑川を抜いていたり佐野とChan Yiwenの対戦で敗戦していることから対戦相手を変えて挑む作戦です。
まず1番目の試合となった杉本はそのChan Yiwenと序盤からドライブ合戦になり、入りとしては悪くない立ち上がりでした。しかし、Chan Yiwenのドライブのクオリティが想定以上に良く、ミドルコートで甘くなったドライブをきっちりコントロールされてしまいました。
杉本も決して出来が悪かった訳ではなく、フランス戦同様に良く動けてましたがそれ以上に、アジア選手権の時よりChan Yiwenのコンディションが良すぎてしまい終始杉本の良さを消されてしまった試合内容でした。
そして落とせない2試合目。渡邉は世界ランキング24位のAifa Azmanとの対戦です。
渡邉は試合前に相手の特徴や自分のすべきことをメモに細かく纏めており、それを元にゲームプランを作っていました。
1ゲーム目の序盤からそのメモの通り、相手のキーとなるショットやリアクションに対して遅れることなく対応し競りながらも押し切る形で取ります。
2ゲーム目に入る前に再度戦術の確認をし、まずはシンプルにプレッシャーをかけ、そこから目先を変え、再度シンプルに戻すと言った、「表と裏の使い分け」がお手本の如くハマったゲームとなりました。
3ゲーム目は相手も後がなくミスなく集中してくることから、先にミスをしないと確認して入ったのに先にミスをしてしまう展開になってしまったのがとても勿体なかったゲームです。
相手との接触も多くなり、フラストレーションも溜まるラリーが多かったと思うので、ある程度我慢しながらやっていたと思いますが、ショットクオリティが高く、勢いがつくと止められないタイプの選手が相手だったのでそこはしっかり仕留めたいゲームでした。
その部分を再確認し4ゲーム目は再度しっかり集中して修正で来ていたと思います。
中盤以降、展開を押し始め、相手のメンタルにも相当ダメージがあった事でしょう。
最後は接触のトラブルが原因でAifa Azmanがリタイアを宣告し日本が1-1のタイに戻しました。
3日続けて最終試合に出場となり、フランス戦に続くディサイディングマッチです。
アジア選手権、そして先日のフランス戦も緑川らしさが出せない試合内容が続き、本人ともチームミーティングでみんなで話しました。
そのミーティングが功を奏したかは本人に聞かないと分かりませんが、今日の試合は最初から緑川らしさが全開のゲーム内容だったと思います。
世界ランキング28位のRachel Arnoldとの対戦でしたが、序盤から動きのリアクションも良くメリハリのあるラリーが展開で来ていたと思いますが、中盤以降徐々にショットが短くなったところを遠く遠くにコントロールされて振り切られました。
2ゲーム目に入り、ロブを多用したりして緩急をつけて相手のリズムに揺さぶりをかけに行こうとしているのは凄く良いインスピレーションだったと思います。
ただ、少し勿体なかったのは中盤以降も徹底して出来なった事かなと。
相手にプレッシャーをかけられ、スコアもリードされたことで後手に回り、余裕がなくなって平面の展開のみになってしまったので相手につかまってしまいました。
3ゲーム目の前に再度自分のすべきことをしっかり復習して挑んだ次ゲームですが、押され気味だった序盤から、失点していても緑川が楽をせず走りきることで徐々に相手のミスが出始め流れが傾きかけました。
展開的にも現時点で最大限の事をしっかりやってましたし、格上相手にハードワークしたと思います。
しかし、最後はトータルのクオリティで上回るRachel Arnoldに押し切られる展開で日本チームの敗戦が決まりました。
全試合を通して結果は敗戦となりましたが、正直、内容はスコア以上に良かったと感じています。
杉本のコンディションが3試合の連投でもキープ出来ていること。
渡邉が香港オープン以降も確実に実力を発揮してくれていてランキング上位に勝ち切ってくれていること。
緑川が代表戦で初めてと言っていいほど自分らしさを出して試合をしてくれたこと。
現場にいて十分で大きなサポートは出来ていないですが、代表戦再開後のこの一年で成長を感じ取れた一戦だと感じました。
目標に掲げていたTOP8には手が届かなくなり残念ではありますが、明日のフィンランドも一切気が抜けないきつい試合になると思います。
各選手疲れも少しづつ出ていると思うので、チームメンバーでサポートし合いながらまずはプール3位通過したいと思います!
明日も日本からのご声援、宜しくお願い申し上げます。
チームマネージャー兼コーチ
松本淳
<試合結果>
日本対マレーシア
杉本 lost to Chan Yiwen 0-3
渡邉 bt Aifa Azman 3-1
緑川 lost to Rachel Arnold 0-3
<明日の試合>
日本対フィンランド 19:30~(日本時間AM2:30~)
試合順 2-1-3
<大会HP>
wsfwomensteams.com
 
※この事業は、競技力向上事業助成金を受けて実施されています。

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