公益社団法人 日本スカッシュ協会

ニュース

2018.09.15

ナショナルチーム

女子世界団体選手権レポート-6 

残念ながらTOP8に残れなかった日本は今日から9~16位の順位決定戦を戦います。
過去の世界団体選手権では最高位が前回大会の11位となっており、今大会第10シードの日本はシードキープ以上で過去最高順位となります。
勿論ここから目指す順位は一桁順位の9位となり、残り3試合の全勝を目標に戦い抜きたいと思います。
昨日のニュージーランド戦で各選手とも少なからず疲労が蓄積しているとは思いますが、ここから先は今まで以上に競った試合が想定されるため渡邉(聡)、小林、杉本の3選手は残り試合のフル出場の予定でいます。
試合順は1-2-3で、今日からチームのゲームカウントが2-0になった時点で3試合目は行わなくなります。
いかに最初の2人で先勝し3人目を温存できるかも、明日以降の結果に関わってくるので重要です。
 
<9~16位決定戦QF・ドイツ戦>
JAPAN  2-0  Germany
渡邉(聡) 3-0 Franziska Hennes (11-3.11-8.11-4)
小林 3-1 Nele Hatschek(11-6.11-6.10-12.11-9)
 
今日も1番手を担った渡邉(聡)選手は、昨日と違い、出だしから落ち着いたゲームの入り方が出来ていて早々に主導権を握ります。
今日は序盤からドライブの長さも良くドライブラリーでプレッシャーをかけれていたので、効果的にショートドライブやドロップショットが使えていました。
ミスの数もゲームを通じて1本と少なく理想的な入り方だったと思います。
2ゲーム目に入り、相手のバックサイドフロントからのトリックショットとフォアサイドのカウンターボレーに少し崩されかけますが要所をしっかりと得点出来たことと相手のミスに助けられた部分もあり競りながらもしっかり取れました。
ただ、反省点としてはミスの数が5本と多くなってしまった事で相手に流れを渡しかねなかった所があったのは、ゲームの中で修正が必要だったかなと思います。
3ゲーム目に入り、相手のやってくることも明確に分かっていたので、その部分をしっかりとフォーカスすることで無駄な失点を事前に抑えることが出来てました。
やはり、プレイヤー心理からすると自分の得意な形で得点出来なくなることはリズムに乗り切れなくなる部分だと思うので、先ずは相手のやりたいことをいち早く察知し、しっかりと封じきることが重要だと感じました。
 
明日以降の事を考えると、しっかり抑えておきたい2試合目は小林選手。
渡邉選手同様に立ち上がりからしっかりと主導権を握り、優位に展開を進めるスタートになりました。
相手のNele選手は身長は高くないが機動力があり、オーソドックスにドライブをしっかり打ってくる選手でしたが、小林選手が早いタイミングの仕掛けで的を絞らせず1ゲーム目を先取します。
2ゲーム目に入っても、早めの仕掛けでボースト、ショートドライブ、ドロップでバランスよく得点出来ていたことで安心してみていられる内容でした。
しかし、3ゲーム目に入り、徐々に向こうの移動力に粘られ始めラリー数が増え始めます。
ラリー数が増えたこととアジア大会の時から抱えている腰の具合が少しづつ悪化し始めたことで、バックコートから仕掛けたショットが徐々にティンを叩きミスの数がこのゲームだけで6本(1、2ゲームまで合計4本)と一気に増えてしまいました。
タイブレークに持ち込まれた状況の中、一本を狙いにいきますがこれもミスになり4ゲーム目に突入します。
明らかに動きの悪くなった小林選手ですが、ここまでの早い展開以上にボーストとドロップの連打で一気に勝負を仕掛けました。(このゲームで小林選手が得点した内の8点はフロントコートショットで残りの3点は相手のミス)
それでも、これはリスクの高い戦術の為、ミスの数も同様に出てしまうので最後の最後まで気が抜けず一気に緊張感が出ましたが何とか逃げ切ってくれて本当に良かったです。
 
◆総括◆
今日の試合は全体的に優位にゲームを進めることが出来ていました。
しかしながら、大会前から一抹の不安として思っていた小林選手の腰の悪化から嫌な流れになりかけましたが、現状の中で勝てる確率の一番高いプランを実行できた小林選手の経験値に助けられた試合だったと思います。
勿論、1-1になったところで杉本選手が仕事をしてくれたと思いますが、明日の南アフリカ戦を考えると杉本選手を温存できたのはチームとして助かりました。
この結果により日本は9~12位決定戦に進出。
明日は第12シードの南アフリカとの対戦ですが、かなり接戦になることが予想されます。
図抜けた選手はいない印象の南アフリカですが、全体的なレベルが高く1番手~4番手までどの選手も気が抜けないチームです。
試合順は1-3-2となっている為、日本としては今日の試合で腰の具合が悪化した小林選手までできれば回したくないので、1番手、3番手で2連勝を目指したいところです。
とにかく、あと残り2試合、悔いのない戦いをしていきたいと思います。
※小林選手の腰の具合ですが、試合が終わってから数時間経った現時点で深刻な状況ではないので、明日の試合にも挑めそうです。
 
監督 松本淳

Asahi その感動を、わかちあう。
ダイナム
AGC株式会社
トレッサ横浜
PR TIMES
Admiral



※内田洋行は広告協賛です